再帰性反射を応用したグラフィックインスタレーション – unframe 005

2017/9/16~9/18 清澄白河 The Fleming House にて行われたグループ展「unframe exhibition 005」に参加。「嘘」をテーマにスマートフォンでフラッシュ撮影をすると景色が変わるグラフィック作品を制作しました。

体験

スカイツリーの夜景をフラッシュ撮影すると・・・

花火が上がります。

グラフィックと鑑賞者の間にはミニチュアの人形が置いてあります。
これは3次元の鑑賞者をより2次元のグラフィック世界に引き込むためのアイディアです。

スカイツリーを眺めているかに見えたミニチュア達が実は花火を鑑賞していた
というインスタレーションに仕上げました。

仕組み

花火の部分に再帰性反射材を利用した印刷を施しています。
フラッシュの光をまっすぐスマートフォンに反射させることで絵が浮かび上がるように見えます。(車のライトが当たると光る道路標識の原理と一緒ですね。)

色校時のテスト撮影

紙自体が再帰性反射材となっており、少しグレーな紙のため発色は癖がありました。

印刷は株式会社SO-KENの「リフレクト印刷」
他にもニンジャインクを検討しました。

  • 展示時期が花火シーズン終了間際
  • 自分が花火は人が多くて行きたくない族
  • 会場が清澄白河でスカイツリー見える
  • スカイツリーの夜景に花火あったらロマンチック

ということもあり今年はグラフィック上で花火を眺めるか。というノリで制作がはじまりました。

カラーで行くか?モノクロで行くか?

再帰性反射の性質上、反射部分が光の1色になるので花火のカラフルさが再現されない。いっそのことモノクロの作品にするか非常に迷いました。
テスト撮影した写真を無意識にフィルター加工して気づいたのですが、この行為はスマホとも相性が良いし、撮った後の楽しみもありそうだなー。
ということで、カラー版に決定。

グラフィック制作

展示中、「写真撮ったのですか?」という質問が多かったですが、全部一からつくってます。反射材部分の際を隠すためにノイズを効果的に使ったRisograph Styleなグラフィックを目指しましたが、細かすぎて写真のノイズっぽくなったのもリアルに見える要因かもしれません。

構図についてはスカイツリーの周りに高い建物が少ない角度をGoogle Earthで探し、それを見ながらグラフィックを製作。ロケハンする時間もなかったので、細かいディテールは画像検索で探して参考にしました。

展示までの様子

ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。